ビッグうさぎのマリオ(うさぎの飼い方)

大きなうさぎといえばピーターラビット。ということで、私たちは、コンチネンタルジャイアント(マリオ:女の子)とフレミッシュジャイアント(ベンジャミン:男の子)を飼い、これまでにも約30年で7匹+α生まれた子供たちが20匹くらいですべて里親に迎え入れて頂きましたが、暮らしてきた経験の中から、うさぎを飼う時のおすすめや注意点をまとめてみました。小さなうさぎさんは、大きなうさぎさんのミニチュアではないので、すべて参考にできないかもしれませんが、共通することはあります。

1度飼ったペットを途中で手放さないために、命ある動物を最期まで飼うための覚悟と体力は必要です。犬や猫に比べ、うさぎを飼うことは難易度が高く、圧倒的に情報が少ないです。うさぎの個性も千差万別で、ビッグうさぎに関しては、人間が大好きで、性格は経験上、すべておとなしいです。うさぎさんを飼う苦労はありますが、うさぎさんのもつ魅力も計り知れません。うさぎは病気を隠します。気付いたときには重症になっているケース、死に至るケースが少なくありません。居住スペースの環境確保、撫でることや抱っこなどを通してスキンシップをしながら信頼関係を築きます。うさぎはもちろんヴィーガンです。食事は、牧草とペレットを中心に、野菜やドライフルーツなどのおやつを用意します。かかりつけの獣医さんに診てもらえることなど金銭面での準備、掃除に時間をかける手間暇は必要になります。

かわいいだけでは飼えない理由の一つに多頭崩壊する記事を見かけることもあります。うさぎさんとの生活を末永く続けられるように、今回は、これまでいろいろ試しながら使ってきたおすすめのグッズをご紹介し、病気とケガの対応についても書くことにしました。

居住スペースと設備

うさぎさんにとって環境の変化は、一大事です。急なレイアウト変更や騒音を避け、うさぎがリラックスできる静かな場所で過ごさせるようにします。ケージの場所、向き、トイレ・ペレット入れ・牧草入れの位置などそれまでに使い慣れたものがあれば継続使用するのが一番良いです。

うさぎは特に暑さに弱いです。適切な室温は18〜25度が理想的と言われ、夏場はエアコンを使い室温を管理する必要があります。26度除湿モードで湿気をとるのも効果があります。うさぎは汗をかけないため、直接の風を避け、空気の流れを作ることで快適な環境を保つことが重要です。体を冷やせる場所を提供する必要が考えられます。玄関スペースで寛ぐことがあるのはこのためです。

家飼いウサギの場合、夏場に外に連れ出すことはもってのほかと思って間違いないです。病院に通うとしても車かタクシーで移動しましょう。冷感シートや凍らせたペットボトルをタオルで巻いてペットキャリーバッグに入れるなどの工夫も必要です。

電源コードを噛んだり、木や壁紙・段ボール、ゴム製品、床材をかじったり、飼い主が食べて欲しくないものまで食べ始めます(但し、大型ウサギに関しては、自分の体に食べてよいものと悪いものがわかると経験上からですが言えます)。また、硬い床で暮らすとソアホックになる可能性が高まります。床に柔かいシートを貼って対策をします。電話線、Wi-Fi、PCケーブル、電気コードなどは、かごやスノコを使い特に頑丈に守る必要があります。

ケージ内の環境管理

うさぎの居住環境は、その体格に合わせた広さと安全性を考慮した設計が求められます。以下のポイントで、より快適かつ健康的な空間を作ります。

ケージの扉は常に開放し、決してケージに閉じ込めてはいけないです。うさぎが病気になる一番は、ストレスですので、食べ物に気を遣うよりも、自由にストレスなく過ごせるように最低限ケージの扉は閉めないことです。

うさぎは安全な隠れ場所を好むため、専用のケージを設置します。体に合わせたサイズのものを選び、自然素材や通気性の良いものでできたハウスが理想的です。隠れ場所はうさぎがリラックスできるため、ストレス軽減にも効果的です。

ケージ

このケージはビッグうさぎが使用するケージです。

トイレ

大きめのサイズで掃除がしやすいです。

ペットシート

しっかり吸収してくれるペットシートです。一般的なうさぎさんならレギュラーサイズで大丈夫です。上記のトイレにぴったりサイズです。ビッグうさぎにはワイドサイズを折りたたんで使用しています。

給水ボトル

ビッグうさぎは、Mサイズを使用しています。

牧草入れ

牧草がたっぷり入ります。チモシーとアルファルファを入れていますが、1匹はチモシーの上にアルファルファを乗せて、もう1匹はアルファルファの上にチモシーを乗せておくのがお気に入りみたいです。
木でできているので、かじり木の代わりにもなっています。

ペレット入れ

ケージに固定するので、お皿をひっくり返さなくてすみます。顔がすっぽり入る程度のサイズは必要です。ビッグうさぎはMサイズを使用しています。一般的なうさぎさんであれば下記のSサイズで十分なのかなと思います。

すのこ

マリオは当初トイレを覚えていたのですが、ベンジャミンがきてから(ベンジャミンはともかく!?)マリオもトイレ以外でおしっこやうんちをしてしまうようになり、ベンジャミンのケージの入り口と中には、ペットシートを敷いた上にすのこを置いて使っています。

これは、互いに臭い付けをして、場所の主張をするためで、2匹以上飼う場合には、あきらめましょう。但し、メス同士の場合であれば、過去の経験上トイレ以外での匂いつけはしませんでした。マリオとベンジャミンはメスとオスなので、匂いつけはしますが、ケンカなどは一切せず、お互いの体を舐めてあげて、リラックスし合います。男の子同士の2匹飼いは喧嘩をする可能性が非常に高く、止めておくことをお勧めします。

除菌・消臭剤

掃除のときに使う消臭剤です。

大型うさぎの種類

大型うさぎにはいくつかの種類があります。以下のような品種が一般的です。
・コンチネンタルジャイアント:日本には数匹程度しかいませんが、世界的に最も大きくなると言われています。性格は温厚で、人間が好きで、人間に頭を掻かれるのが最もうれしい時間で、いつまでも頭を掻いて欲しいと、途中でやめれば何度も人間の手を舐めて、もっと掻いてとすり寄って来て離れません。
・フレミッシュジャイアント:最も有名な大型うさぎの一種で、体重が10kgを超えることもあります。コンチネンタルジャイアントに似ていて、穏やかでフレンドリーな性格です。
・フレンチロップ:耳が垂れているのが特徴で、こちらも大型で温和な性格が魅力です。但し、人間になつかない子もいます。

毎日のコミュニケーションと遊び

うさぎはとても繊細な動物で、環境の変化や孤独感によってストレスを感じやすく、精神的な健康を保つために、定期的な触れ合いやコミュニケーションが必要です。

家の中で自由に

うさぎは多くの運動を必要とするため、特定の運動スケジュールや遊びのバリエーションが必要です。精神衛生上、ケージの扉を開放し、家の中を自由に動き回れるようにします。外の景色が見える窓際などに身を置くと、うさぎがリラックスできることもあります。

のびのび寛ぐスーパーマンのようなマリオ。スーパーマリオ!

スキンシップとマッサージ、抱っこ

毎日のスキンシップと優しいマッサージは、ストレス発散になります。うさぎさんを横に座らせてなでなで、なでなで、マッサージを行う際は、優しく撫でながら行い、うさぎさんの反応を確認しつつ進めると良いでしょう。気持ちが良くなってきたら白目をむきます。

抱っこの仕方もうさぎさんによって千差万別です。片腕をお腹に通してすくい上げるようにして抱っこしたり、首まわりをもってお尻を支えて抱っこしたりします。抱っこを嫌がらないかぎり、毎日1回は抱っこしてあげてくださいストレス発散にはスキンシップが大切です。

普段目をつむって寝ることが少ないウサギさんですが、さかさま抱っこをすると目を瞑り眠る子が大型ウサギには多くいます。
急に我に返って起き上がろうとするので、ケガがないように安全に着地させます。(うさぎは、犬や猫のように高いところから飛び降りることはできません。)

ベンジャミンもさかさま抱っこで爆睡中。

じゃれ合い、追いかけっこ

毎日一定の時間を遊びに費やすことが推奨されます。飼い主と一緒に過ごす時間が増えると、うさぎは信頼を深め、安心感を得ることができます。

じゃれ合うときは頭でつんつん、ズンズン押して、カミカミしてきます。うさぎの爪と歯は鋭いです。その気が無くても引っかかれたりかまれたりします。土を掘るような仕草をすることもあります。たまに追いかけっこすると、しっぽを振って、飛び跳ねて喜んでいます。

散歩

庭や専用の大きなサークルで安全に動ける環境を提供します。春や秋になると、暑くもなく寒くもない日に、外で散歩ができます。地面に有害なもの(化学薬品、農薬、毒性のある植物)がないことを確認し、土と草の上を自由に遊ばせることが望ましいです。また、外での散歩の際には必ず目を離さず、天敵や危険物から守ることが大切です。

近くの公園に散歩に行くのに、ビッグうさぎの場合、一般のうさぎさん用のハーネスでは間に合いませんので小型犬のハーネスを用意しました。バックルが3か所あるハーネスは、頭から被せることも、足を上げさせることもなく繋ぎやすくなっています。

うさぎは、身体に不快な物をかじって取り除こうとするので、ビッグうさぎには太めのリード2.5cm幅のものを用意しました。

ベンジャミンにSサイズのオレンジ色、マリオにXSサイズのピンク色を用意しました。

食事管理とカスタマイズ

牧草とペレットを中心に、時々おやつを用意します。ビッグうさぎの食事はその体格や活動量に合わせてカスタマイズが必要です。牧草はチモシーとアルファルファを与えています。かかりつけ医の先生によるとアルファルファの方がチモシーよりタンパク質が豊富で、ビッグうさぎにはタンパク質が必要とのことでした。偽妊娠したときに用意したバミューダも少しずつ牧草入れに入れてブレンドしています。

牧草は、特に高繊維のチモシーなどの牧草を主に与えることで、歯をすり減らすことが大切です、消化器系の健康を保つことができます。これらの牧草を常に新鮮な状態で与え、しおれたものはすぐに取り除きます。

毎日の野菜(朝晩のおやつ)は、1回にきゃべつ2~3枚をベースにしています。ほうれん草、小松菜、水菜など、茎より葉っぱの部分が好きです。放っておくといつの間にか茎も食べています。うさぎが葉っぱの部分を食べて、人間が茎の部分を食べるようにしています。
ほうれん草などの葉っぱの芽は食べてはいけないものが入っているようです(それが、大型ウサギにはわかるので、自分から食べません)。
大根の葉、人参の葉は好きです、なぜか分かりませんが蕪の葉は食べません。蕪の葉に食べてはいけない成分が入っているのでしょう。ブロッコリーは食べます。菜の花は食べません。
しそ、レタス、セロリも大好きです。タンポポの花も大好きです。人参、なす、ピーマン、ごぼう、トマト、白菜などもたまに食べます。うさぎさんによって、好きな野菜も違うようです。

おやつに大好物のレーズンを量を決めてあげています。ドライフルーツ、なつめ、パイン、りんご、マンゴー、パパイヤ、バナナチップ、砂糖や油がついていないものが良いです。
レーズンやなつめの袋を開ける音で近寄ってきたり、しっぽを振って喜びの感情を表してきたりします。

ビッグうさぎは、体にとって食べてよいものと悪いものとが過去の経験上からわかるので、人間の食べている物を欲しがることは良くあることですので、食べたいという強い意思表示をしてきたときには、「これは人間の食べ物だからダメ」というのではなく、膝の上までご飯の場合、お茶碗を下げてみて、匂いを嗅いで食べるかどうか、食べなければ、自分の食べ物ではないことに気が付き、食べる場合には、食べてもビッグうさぎに関しては、過去の経験上、問題はなく、かかりつけの獣医師にも定期健診時(4か月に1度)に、何を食べたかを伝えて、意見を聞くことも大切です。今まで、数名のかかりつけ獣医師がいましたが、その中には「グルメだね」と言って頂き、検査の結果全く悪い数字が出たこともない(過去の30年間に飼って来た、コンチネンタルジャイアント/フレミッシュジャイアントに関してのみの経験上のお話しです)ので、ストレスを与えるよりも、欲しいものを食べさせてあげることが良いとは思いますが、これは、飼い主様のご判断でお決め頂き、責任を私どもが負うことは致しません。

ペレットの量の調整

体重に応じてペレットの量を調整する必要があります。一般的に、体重の約2〜4%の量のペレットを1日2回に分けて与えるのが目安です。肥満にならなければ、自由に食べられるように補充します。牧草や野菜の量に応じて、ペレットを加減します。成分表を確認し、添加物や糖分が少ないものを選びます。
なんとこの日は、ベンジャミンの部屋でマリオと一緒にペレットを食べてました!



水分摂取量の監視

水は、いつでも好きなだけ飲めるように、1日に最低でも500ml以上の新鮮な水を提供します。特に夏場は水分補給を怠らないように注意します。

ブラッシング/グルーミング

初めの頃は、うさぎ専門店や病院で、プロの方にブラッシングと爪切りをしてもらいました。要領が分かってきたら、スキンシップをはかりながら、ご自身でブラッシングをやってみると良いでしょう。爪切りに関しては、血管の位置が分かるようになってから、2人がかりで行うのが安全です。季節の生え変わり、換毛期にブラッシングを怠ると、毛球症になり、体内で消化できずうさぎさんを苦しませることになります。

うさぎがストレスを感じやすくなることもあるため、うさぎの精神的なケアにも注意を払うことが大切です。また、飼い主とのスキンシップを増やし、安心感を与えることも、うさぎのストレス軽減に役立ちます。

換毛期のブラッシングは欠かせません。シリコン製ブラシは弾力があり、傷をつけることがなく使いやすくてお勧めです。SとMサイズがあり、ビッグうさぎは使い分けて使っています。うさぎの毛が抜けるからといってブラッシングをやりすぎるとはげてくるので注意が必要です。

ブラッシングの際にスプレーして使います。

爪切り

定期的に爪切りをします。

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